『がんばることをやめられない』

読書

こんにちは。ここ2年間くらいなにかと不調のとろろです。

40代後半です。人生の折り返し地点も過ぎました。

そりゃ若いころに比べて体も衰えるし、気持ちだって老け込むのは当然でしょう。

それでも。

日々体調がよくなかったり、心が弱っていたりすることは本当につらいことです。

体調については病院に行ったりヨガをしたりして改善を試みていますが、

心の不調についてはどうしたらいいものか。

年齢のせいだ、更年期のせいだ、と言って諦めることも大事ですが

どうしてこんなに心が不調なのか、その原因を知りたい。

そう思って、最近は心理学の本や精神科医師の著作をよく読んでいます。

タイトルにドキッとする

心療内科医 鈴木裕介さんの『がんばることをやめられない』を読みました。

タイトルを見てドキッとしました。

「自分はがんばりやさんです!」

って大声で言うのはちょっと恥ずかしいことかもしれませんが

私、自他ともに認めるがんばりやさんです。

これまでの人生、ずっとがんばりやさんの看板背負って生きてきました。

「それ以外の生き方をしたことがない」

人からはよく「なんでそんなにがんばるの?」と

聞かれたりする。

なんでだろう。自分でもよくわからない。

そもそもがんばっている自覚もない。

その問いに答えるとしたら、

「それ以外の生き方をしたことがないから」だろうか。

『がんばることをやめられない』 鈴木裕介

そうなんですよね。

以前はフルタイムで仕事をしながら家事も育児もフルスロットルでがんばっていましたが

なんでそんなにがんばってしまうのか、自分ではわからないんです。

「それ以外の生き方をしたことがない」

ほんとこれ。

「がんばる」以外の生き方をしたことがなかったんです。

子どものころは、がんばれば周りからほめてもらえたし

仕事をすれば、がんばっただけ評価もお給料もあがったし

なにより

がんばっている自分が好きなんですよね。

そう、がんばっている自分、サイコー!

がんばれなくなったときに もろい

自分の思うようにがんばれているうちはそれでよかったのですが

年齢を重ね、人生を重ねると、思うようにはいかなくなります。

家族のお世話をしなくてはいけない状況になって、仕事が思うようにがんばれない。

自分の体調が悪くなって、仕事どころか自分の身の回りの世話もがんばれない。


そういう状況になった時に

「がんばっている自分が好き」な人は

がんばれない自分が認められなくなります。

2年前に病気になって体調を崩した時の私はまさにこの状態でした。

仕事もできない、家族の世話もできない、ただ寝ているだけ。

そんな自分に全く価値が感じられなくなって、

心までやられてしまいました。

がんばりやさんは、がんばれなくなったときに、とってももろいのです。

がんばりやさんをやめる?

体調を崩して、心まで弱った私は決意します。

これは私ががんばりすぎたせいにちがいないから、がんばりやさんをやめよう。

1年前、仕事を辞めて、専業主婦になりました。

人生で初めて専業主婦になった私は

「専業主婦の人たちはどんなタイムスケジュールで過ごしているのか?」

「どうやって家事をこなしたら家族が快適に過ごせるのか?」

「家計管理に役立つ資格を取ろうかな?整理収納に役立つ資格を取ろうかな?」

といって、今度はがんばりやさんの専業主婦になろうとし始めます。


さすがにこのあたりで通院していた病院のお医者様に

「仕事辞めたんだから、1年くらいのんびり過ごしたらいいのに。」

とか言われたりしながら、なんだか違うような気がし始めます。

まさに「がんばることをやめられない」状態でした。

必要なのは自分のマイナーチェンジ

がんばりやさんをやめよう、と思っていた私に、この文章が響きました。

いまあなたを構成しているもののすべてが、生存戦略の結果としてそこにあるものであり、あなた「らしさ」の源泉になっている。

だとすれば、不要なものはただひとつもありません。必要な「パーツ」はもうすでにあります。ただ、うまく「つながっていない」だけ。

だから、フルモデルチェンジといっても、実は多くを変える必要はありません。うまく「つながる」ことだけなのです。

『がんばることをやめられない』鈴木裕介

がんばりやさんである自分が好き、やっぱりがんばっていたい。

でも、がんばれないときもあって、がんばれない自分も認めてあげられるようになりたい。

私の中の「がんばりやさん」というパーツは捨てなくてもよい、

そのパーツの使い方をコントロールしていけばよい。

だから、私を「フルモデルチェンジ」する必要はなくて

今あるパーツの一部を変えたり、使い方を変えたりするだけでいい、

マイナーチェンジだけでいいよ、ということだと解釈ししました。

それなら、これまでがんばってきた過去の自分を否定せずに済みます。

人生後半は低速で

人生の前半は、アクセル全開で駆け抜けてきたようなものでしたが、

長いこと走り続けたら乗ってる車も古くなって性能も落ちます。

でも、これまで一緒に走ってきた相棒を乗り捨てるなんて悲しい。

だから、定期的に点検して、修理したりしながら、マイナーチェンジ。

アクセルは踏み込まないで、低速で長く長く走り続けられるように、

でも時には若いころを思い出してアクセル全開にしたっていいし。

いろんな部分をマイナーチェンジしていく必要がある年代なのだなぁと思います。



心療内科医の鈴木裕介さんの著書はこちらも有名ですね。

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こちらの本を読んだ感想をInstagramに投稿していました。

これを読んだときも相当心が弱っています・・・。

心が弱っている人にピンとくるタイトルをつけるのがうますぎる。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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